カモミール・ローマンはいい香りね! ほんのりフルーティな感じ
そうですね。クセがなくて、誰にでも好まれそうな香りですね
リラックスで有名でしょ? ストレスとかにいいの?
はい! あとは悩んでいたり、ネガティブな感情になっているときにもいいですね。以下で詳しく見ていきましょう
カモミール・ローマンってどんな精油?
どんな香り?
ほのかにリンゴを思わせる、フルーティーで温かみのある香り
どんな植物?
カモミール・ローマンはヨーロッパ原産の多年草の植物。30センチほどの草丈で、羽毛を思わせるような葉を持ち、かわいらしい白い花をつけます。
ハーブティーとしてはカモミール・ジャーマンの方が有名ですが、カモミール・ローマンもよく飲まれます。精油の香りは、カモミール・ローマンはややフルーティーで酸味があり、カモミール・ジャーマンは濃厚な甘さがあります。
エピソードや歴史、豆知識など
カモミールという名前はギリシャ語で「地面のリンゴ」を意味します。これは、この植物がもつリンゴのようなフルーティな香りに由来しています。また、学名のnobilisには「高貴な花」という意味があります。
カモミールは古くから薬草として知られ、主に風邪や頭痛、下痢などに利用されてきました。子供にも安全なハーブとして知られており、今でも子供の腹痛などによく利用されます。
カモミールは長年にわたってシャンプーの成分としても愛用されてきました。現在では化粧水や香水などにもしばしば用いられています。
カモミール・ローマン精油のプロフィール
エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)
英名 | Chamomile roman カモミール・ローマン |
---|---|
和名 | ローマカミツレ |
学名 | Anthemis nobilis |
科名 | キク科 |
抽出部位 | 花 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
主な産地 | イギリス、ハンガリー、フランス、イタリア |
主な成分 | アンゲリカ酸イソブチル(40%)、アンゲリカ酸イソアミル(22%)、アンゲリカ酸メチル(10%)、イソブチル酸イソアミル(5%)、アンゲリカ酸 2-メチルブチレート、カマズレンなど |
主な効能、効果 | 鎮痛、鎮静、自律神経調整、抗炎症、抗アレルギー |
香りの系統 | フローラル系 |
香りのノート | ミドルノート |
カモミール・ローマン精油の主な成分と作用
アンゲリカ酸イソブチル(40%)
抗炎症作用があり、肌の赤みや腫れを和らげる効果が期待できます。また、鎮静作用も示されています。
アンゲリカ酸イソアミル(22%)
リラックス効果があり、不安や緊張を和らげる働きが期待できます。また、抗菌作用もあり、肌を清潔に保つ効果も期待できます。
アンゲリカ酸メチル(10%)
抗菌および抗真菌作用があり、肌のトラブル予防に役立ちます。また、穏やかな鎮静効果で、ストレスの緩和が期待できます。
イソブチル酸イソアミル(5%)
鎮静作用があり、心を落ち着かせるのに役立ちます。リラックス効果が高く、不安や緊張感を和らげる働きが期待できます。
カモミール・ローマン精油の効能や効果
こころに対する効能
- 不安や緊張、怒り、恐怖といった感情をやわらげる
- 悩みを軽くし、心に平和を取り戻す
- リラックス効果にすぐれ、安眠へと導く
からだに対する効能
- 頭痛、歯痛、関節痛、月経痛などの痛みをやわらげる
- 胃炎や下痢、腸内ガスの滞留など、胃腸の働きを改善する
肌に対する効能
- にきびやしっしんなどの症状をやわらげる
- 乾燥肌や肌荒れの症状を改善する
専門家からのアドバイス(注意点なども)
元AEAJアロマテラピーインストラクターで、20年以上アロマ業界にいた私から一言
リラックスやスキンケアの点で大変ありがたみのあるカモミールですが、非常に高価な精油としても有名です。1瓶で5,000円を超えるものも少なくなく、そうそう簡単に購入するわけにもいきません。
高額な精油は偽和もされやすいので、できるだけ信頼できるメーカーを選ぶようにしましょう。
最近はホホバオイルで希釈した「3%希釈バージョン」などもありますので、まずはそういったもので香りを試してみるのも良い方法です。
カモミール・ローマンとカモミール・ジャーマンは、効能や効果には重なる部分がありますが、カモミール・ローマンのほうが鎮静作用が高く、よりリラックスできる印象です。リラクゼーションや安眠に期待する人にはローマンのほうをおすすめします。
ちなみに、香りにはかなり違いがあります。両方試してみて違いを比べてみるのも面白いかもしれませんね。
アロマセラピストコラム(体験談やおすすめの楽しみ方)
アロマセラピストの知人に、体験談やおすすめの楽しみ方、レシピなどを聞きました
とてもかわいらしく明るい雰囲気を持つカモミール・ローマンですが、ジャーマンと比べると、その働きもしなやかでやわらかいことが特徴です。
私は一時期、自分の食欲をもてあましていた時期がありましたが、そのときにとてもお世話になったのが、このカモミール・ローマンでした。もともと食べることで感情をコントロールする傾向がある私。病的ではなかったものの、たとえわずかでも体重が増えれば心が痛みますよね。
ですから、とりあえず気持ちを安定させるため、自分の部屋をカモミールローマンの香りで満たし、カモミールティーやカモミールミルクを飲んで、こころをリラックスさせていました。
そんな生活をしばらく続けたところ、いつの間にか必要以上の食欲がなくなり、気分的にもとても安定している自分に気がつきました。体重も落ち着き、一石二鳥のラッキー気分だったことを覚えています。
カモミールがストレスを洗い流してくれたのだと思いますが、やっぱりアロマの力を実感すると、もっともっとアロマと深く付き合っていきたくなりますね!
カモミール・ローマンのおすすめの使い方
不安や緊張、恐怖、悩みなど、ネガティブな感情におそわれたとき
悩みや不安など、ネガティブな感情に心を支配されているとき、また、イライラやストレス、気苦労で心に余裕がない時などは、カモミール・ローマンが役に立ちます。アロマポットやアロマライト、アロマディフューザーなどの芳香器具を使って、お部屋に香りを広げてみましょう。締め付けられるような気持ちがほぐれ、心が穏やかになってきます。同じような働きを持つラベンダーやネロリ、ローズなどを少しブレンドするのも効果的です。
ぐっすり眠りたい夜に。不眠に
お風呂に数滴のカモミール・ローマンを落とし、よくかき混ぜてゆっくりとつかります。お湯につかりながら、首や肩を軽くさすったり、手足を軽く揉んだりするとよいでしょう。ローズやネロリ、ラベンダー、マージョラムとのブレンドもオススメです。ティッシュに精油を2、3滴垂らし、枕元に置くのも簡単で効果的な方法です。マスクに染み込ませて、それをつけて寝るのも良いでしょう。
カモミール・ローマンと相性の良い精油
イランイラン、シダーウッド、ジャスミン、ネロリ、パルマローザ、ベルガモット、マージョラム、ラベンダー、ローズ
いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!