ローズの効能を徹底解説!美肌とリラックスに効く究極の精油

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ローズは上品で美しい香りね。女性には好きな人が多い

そうですね。バラは愛と純潔、そして美のシンボル。何世紀も前からずうっと人々に親しまれてきました。

なんだか幸福感をかきたてる香りなのよね

そうですね。心に自信と安らぎを与えてくれます。スキンケアにも人気がありますね。以下で詳しくみていきましょう

目次

ローズってどんな精油?

ローズ

どんな香り?

エレガントな印象を持つ、甘く濃厚なフローラルの香り

どんな植物?

ローズ(バラ)は何世紀にもわたって人々から愛されてきた植物。その美しい姿と香りは、愛と純潔、そして美のシンボルとして、人々を魅了し続けてきました。ローズの産地であった中東地方では特に人気が高く、結婚式で床にまかれたりするのはもちろん、戦士たちの武具の飾りなどにも利用されてきました。

トルコ人は17世紀にブルガリアを征服し、この地にローズを導入しました。今ではブルガリアはローズの一大産地として知られています。

エピソードや歴史、豆知識など

精油として抽出されるのは、主にキャベジローズ(Rosa centifolia)とダマスクローズ(Rosa damascena)の2種類です。キャベジローズは花弁の数が非常に多く、密集していて、見た目がキャベツに似ていることからその名が付けられました。ボッティチェリの「ビーナスの誕生」にはこのローズが描かれています。ダマスクローズは中東原産で、二重の花を咲かせるのが特徴です。ブルガリア産のダマスクローズは特に人気があります。

ローズの精油は、その製造方法の違いから大きく2種類に分類されます。揮発性の有機溶剤を使って抽出された精油を「ローズ・アブソリュート」、水蒸気を使った蒸留方法で抽出された精油を「ローズ・オットー」と呼びます。

ローズアブソリュート精油は、キャベジローズとダマスクローズの双方から抽出されますが、ローズオットー精油は主にダマスクローズから抽出されます。たくさんの花からわずかな量しか取れないため、どちらも貴重な精油なのですが、ローズオットー精油のほうが収油量が少ないため、より高価になる傾向があります。

ローズ精油のプロフィール

ローズ(バラ)

エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)

英名ダマスクローズ
和名バラ
学名Rosa damascena
科名バラ科
抽出部位
抽出方法水蒸気蒸留法(ローズオットー)
有機溶剤抽出法(ローズアブソリュート)
主な産地ブルガリア、トルコ、モロッコ
主な成分シトロネロール(28.72%)、ゲラニオール(21.40%)、n-ノナデカン(11.10%)、n-ヘンイコサン(5.0%)、ネロール(4.80%)、リナロール(1.90%)など
主な効能、効果強壮、催淫、抗炎症、鎮静、抗うつ、収れん、緩和、高揚、内分泌調整
香りの系統フローラル系
香りのノートベースノート

ローズ精油の主な成分と作用

ローズ精油の成分分析表
データ引用元:
Rose Flowers—A Delicate Perfume or a Natural Healer?

シトロネロール

シトロネロールは、ローズ精油に多く含まれる成分で、フローラルでほのかに甘さを感じる香りが特徴です。この香りは心を落ち着ける効果があり、不安や緊張を和らげてリラックスした気分に導いてくれます。また、抗菌作用もあり、肌を清潔に保ちながら、やわらかく整えてくれます。

ゲラニオール

ゲラニオールは、華やかで甘い香りが特徴の成分で、バラやゼラニウムを思わせる芳香を持っています。この成分には気分を明るくして前向きな気持ちにさせてくれる作用もあります。また、肌の炎症を抑え、乾燥や荒れを防いでしっとりとした肌へと導いてくれます。虫除けの効果も確認されています。

n-ノナデカン

n-ノナデカンは、ローズ精油に含まれる炭化水素の一種で、香りを引き立てるサポート役のような存在です。直接的な効果を持つ成分ではありませんが、ローズ精油の香りを深く、持続性のあるものにすることで、香りの印象をより豊かにしています。全体の香りを調和させる役割を果たしています。

n-ヘンイコサン

n-ヘンイコサンは、ローズ精油の香りのバランスを支える炭化水素成分です。この成分があることで、香りに奥行きと安定感が生まれます。特に香りの持続力を高める作用があり、ローズの香りを長く楽しむために一役買っています。

ネロール

ネロールは、爽やかさと優雅さを兼ねそなえたフローラルな香りが特徴です。気持ちを明るく前向きにするとともに、緊張をほぐしてリラックスした心地良さをもたらします。また、肌に潤いを与え、弾力を保つ働きもあり、エイジングケアにも役立つ成分です。

リナロール

リナロールは、花やハーブを連想させる、柔らかく爽やかな香りを持つ成分です。この成分には、ストレスを軽減し、気分を穏やかにする作用があります。不眠の改善やリラクゼーション効果が期待できるほか、肌を落ち着かせて健やかに保つ働きもあるため、スキンケアにも広く使われています。

ローズの効能や効果

ローズ精油

こころに対する効能

抗うつ作用、鎮静作用

  • ストレスや緊張を和らげ、安眠を促す
  • 幸福感や自己肯定感を高め、自信と安らぎを与える
  • 妬みや悲しみなどのネガティブな感情をほぐし、心を明るく高揚させる

からだに対する効能

緩下作用、強肝作用、強壮作用、強脾作用、健胃作用、催淫作用、殺菌作用、子宮強壮作用、止血作用、浄血作用、胆汁分泌促進作用、鎮痙作用、鎮静作用、通経作用、利尿作用

  • ホルモンバランスを整え、月経前緊張症やつらい月経の症状をやわらげる
  • 消化器系の働きを活性化し、胃腸の調子を整える
  • せき、のどの痛みをやわらげる
  • インポテンツなど、男性の性的なトラブルを改善する

肌に対する効能

殺菌作用、収れん作用、消炎作用、消毒作用

  • 皮膚炎やしっしん、にきびの症状を改善する
  • すべての肌質に有効だが、特に老化肌、乾燥肌、敏感肌に効果的

専門家からのアドバイス(注意点なども)

ローズ

元AEAJアロマテラピーインストラクターで、20年以上アロマ業界にいた私から一言

華やかで美しいローズの香りは、高いリラックス効果を持っていることでも知られています。ラベンダー以外でリラックスできる精油を探している方は、ローズも選択肢の1つとして考えておくとよいのではないでしょうか?

非常に高価でなかなか手が出せないというのが悩ましいところで、2mlから3mlという少ない量で8,000円を超えてしまうメーカーも多くあります。

ローズオットー(水蒸気蒸留法)とローズアブソリュート(溶剤抽出法)のどちらにするか悩む方もいるかと思いますが、香りはローズオットーのほうが上品でおとなしめ、ローズアブソリュートのほうがクッキリとして強めな印象です。私個人はローズアブソリュートのほうがしっかりと香ってくれるので好きですね。

ただ、スキンケアをメインに利用する方は、溶剤抽出法を嫌う人もいらっしゃいます。私はそれほど気にしませんが、気になる方はローズオットーを利用されるほうが安心感があって良いと思います。お値段はちょっと高いのですが・・・。

ローズに似ている香りとしては、ローズゼラニウムやパルマローザなどがあります。ローズの代わりに、これらの香りを試してみるのも良いでしょう。

ちなみに、ローズマリーはスッキリとした香りで、ローズとはまったく異なります。ローズウッドはほんのりとローズの雰囲気はありますが、「木」から抽出する精油なので基本的にはウッディーな香りです。

なお、ローズには通経作用がありますので、妊娠中の方はアロママッサージやアロマバスによる使用は控えてください。

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ローズの甘い魅惑的な香りは、人の心に入り込む力があります。不安や悲しみ、妬みなど、ちょっと心が疲れているときにこの精油を使うと、ローズのやさしい香りがどれほど自分の感情を包みこんでくれるかに驚きます。

例えば、恋愛中で自分の心の揺れに戸惑っている女性には、1度試してほしい精油です。困ったときほど頼りになり、強い味方になってくれると思います。

とても高価な精油なので、私は自分へのご褒美としても使うことが多いです。例えば、ローズをつかったトリートメントオイルをつくって、デコルテのトリートメントをしたりします。特別何かがある日ではなくても、仕事を頑張ったときや、ちょっと気分が落ち込んでいるときなどに、このトリートメントでちょっとだけ贅沢に自分を甘やかします。肩元からふんわりと香るローズの香りはまさにエレガント! ぜひトライしてみてくださいね。

ローズは単体で使うことが多い私ですが、落ちこんでいるときにはマンダリンを合わせたり、自信をなくしたときにはネロリやジャスミンを合わせたりして楽しんでいます。

それから、ローズの利用方法としてもう1つのおすすめは、やはりフェイシャルケア。ローズの精油はお高いですから、ローズの成分が溶け込んだフローラルウォーターを利用するのも賢い方法です。ローズウォーターをそのまま使ってもいいし、他の精油を1滴落として使っても、香りの表情が変わって楽しめますよ!

ローズのおすすめの使い方

スキンケア

気持ちがふさいでいるとき

ストレスが続いて心が疲れきっているとき、悲しみや怒り嫉妬などで心が晴れないときなどは、ローズの香りが役に立ってくれます。アロマポットやアロマライトなどにローズの精油を1、2滴たらし、お部屋に香りを広げます。ラベンダーゼラニウムスイートオレンジなどをブレンドしても良いでしょう。

ぐっすり眠りたい夜に、不眠症に

お風呂に1、2滴のローズを落とし、よくかき混ぜてゆっくりとつかります。首や肩を軽くさすったり、手足を軽く揉んだりするとよいでしょう。ラベンダーネロリとのブレンドもおすすめです。ティッシュに精油を1、2滴垂らし、枕元に置くのも効果的です。

あらゆる肌タイプのスキンケアに

ローズ精油はスキンケアにも効果があり、あらゆる肌タイプに適しています。特に老化肌や乾燥肌、敏感肌に有効です。炎症にも高い効果を発揮します。

ローズ精油を抽出する際に同時に得られる水、ローズウォーターは、ローズの成分や香りを微量に含んでおり、化粧水として使用できます。コットンや手で顔にパッティングしましょう。その後、ローズ精油を使ったマッサージなどをすればさらに効果的です。ホホバオイルなどのキャリアオイルにローズ精油をブレンドし、やさしくマッサージしてみましょう。ゼラニウムネロリなどをブレンドしても良いでしょう。

ローズと相性の良い精油

エッセンシャルオイル

スイートオレンジカモミールクラリセージサンダルウッドジャスミンゼラニウムネロリパチュリ、パルマローザ、ベルガモットラベンダー

いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

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