レモンの効能を徹底解説!認知症予防にも注目される柑橘系アロマの力

レモン精油
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レモンはさっぱりしていい香りね

爽やかな柑橘系で、誰にでも好かれる香りですね

リラックスというよりも、頭がスッキリしてリフレッシュする感じね

はい。認知症にいいという報告もありますよ。以下で詳しくみていきましょう

目次

レモンってどんな精油?

レモン

どんな香り?

フレッシュで鋭さのある柑橘系の香り

どんな植物?

レモンはトゲのある常緑高木で、 6メートルほどの高さにまで成長します。原産地はインドですが、今では地中海地方やアメリカのフロリダ、カルフォルニアでよく栽培されています。

エピソードや歴史、豆知識など

レモンという名前は、アラビア語の「ライムン」とペルシア語の「リムン」に由来しています。ヨーロッパに広まったのは12世紀頃で、十字軍の兵士がヨーロッパに持ち帰った宝物の中にレモンもあったと言われています。

イタリアがまずレモンの重要な生産国となり、今でも高い生産量を誇っています。食品や飲料の香りづけとして、また香水や洗剤、化粧品などの香料として広く利用されています。

レモン精油のプロフィール

レモン精油

エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)

英名レモン
和名レモン
学名Citrus limon
科名ミカン科
抽出部位果皮
抽出方法圧搾法
主な産地アメリカ、イタリア、スペイン、アルゼンチン、ブラジル
主な成分d-リモネン(53.44%)、β-ピネン(17.37%)、γ-テルピネン(12.81%)、α-ピネン(2.17%)、サビネン(1.80%)など
主な効能、効果緩下、駆風、解熱、健胃、抗ウイルス、うっ滞除去、止血、利尿、収れん、腐食、免疫賦活、殺菌、殺虫
香りの系統柑橘系
香りのノートトップノート

レモン精油の主な成分と作用

レモン精油の成分分析表
データ引用元:
Chemical composition of essential oils of Citrus limon peel
from three Moroccan regions and their antioxidant, anti-
inflammatory, antidiabetic and dermatoprotective properties

D-リモネン

D-リモネンはレモン精油の中心的な成分です。明るく爽やかな香りが気分を前向きにリフレッシュさせ、疲れた心に活力を与えてくれます。また、抗炎症や抗酸化作用があることから、お肌のケアや免疫力のサポートも期待できます。家庭では、掃除や消臭など、多方面で活用する頼もしい成分です。

β-ピネン

β-ピネンは、森林を思わせるようなやさしい香りが特徴です。この成分には、集中力を高めながら心を穏やかにする作用があり、リラックスしたいときや作業に集中したいときに適しています。また、抗菌や抗ウイルス作用があるため、感染症対策としても役立ちます。お肌の引き締めにも効果が期待され、脂性肌のケアにもおすすめです。

γ-テルピネン

γ-テルピネンは、柑橘系の爽やかな香りの中に、ほのかなスパイシーさが感じられる成分です。強い抗酸化作用を持ち、細胞を酸化から守ってくれるほか、お肌にハリや潤いを与えてくれます。空間の消臭にも優れており、居心地の良い環境作りに役立ってくれます。

α-ピネン

α-ピネンは、森林浴のような清涼感のある香りが印象的な成分です。心を落ち着けるリラックス効果があり、イライラやストレスを和らげてくれます。また、呼吸器系をサポートする働きや抗炎症作用があり、毎日の健康維持に役立ってくれます。

サビネン

サビネンは、爽やかさの中にスパイシーなニュアンスを持つ、ユニークな香りが特徴です。この成分には、抗菌や抗炎症作用があり、肌を清潔に保ちながら肌トラブルを和らげてくれます。また、気分をリフレッシュさせる力があるため、日頃のストレスや疲れを軽減する手助けをしてくれます。空間を浄化する作用もあり、清潔で心地よい環境を作るのに役立ちます。

レモンの効能や効果

レモン

こころに対する効能

強壮作用

  • 気持ちを切り替え、リフレッシュさせる
  • 集中力を高め、頭の働きを明晰にする

からだに対する効能

強肝作用、強壮作用、駆虫作用、駆風作用、血圧降下作用、血糖値低下作用、解熱作用、健胃作用、抗壊血病作用、抗酸化作用、緩下作用、抗神経痛作用、抗リウマチ作用、殺虫作用、止血作用、浄血作用、制酸作用、利尿作用

  • 体に活力を与え、免疫力を高める
  • 発熱やかぜ、のどの痛み、頭痛、片頭痛、リウマチの症状をやわらげる
  • 消化器系、循環器系の機能を活性化する

肌に対する効能

殺菌作用、収れん作用、止痒作用、消毒作用、瘢痕形成作用、皮膚軟化作用

  • 血行を良くし、疲れた肌色を改善する
  • 脂性肌に有効

専門家からのアドバイス(注意点なども)

レモン精油

元AEAJアロマテラピーインストラクターで、20年以上アロマ業界にいた私から一言

親しみやすいレモンの香りは、どんな人からも好意的に受けとめられます。会社の受付や会議室、美容室や病院の待合室など、不特定多数の人が出入りする場所でも安心して使用することができる香りのひとつです。

オレンジグレープフルーツなど、同じ柑橘系の精油を合わせてもいい香りになりますし、集中力アップにフォーカスしたい場合は、同じような働きを持つローズマリージュニパーなどを合わせてみるのも良いでしょう。さわやかな香りですので、うつうつとした梅雨の時期や、やる気の出にくい5月などにもおすすめしたい香りです。

レモン(とローズマリー・カンファー)の香りが認知症の改善に効果がある、との論文も発表されています。これがテレビで紹介されたことから、レモンとローズマリーの精油は特に認知症の改善に効果があるとして、にわかに注目を集めることとなりました。

この論文の被験者数は28人ではありますが、それでも、「特にアルツハイマー患者の認知機能が著しく改善した(significant improvement)」との結果を示しています。期待せずにはいられませんね。

テレビでこれが紹介された当時は精油が売れに売れ、アロマペンダントなども爆発的な人気となりました。今は多くの人が忘れてしまっていますが・・・、まあ、ちょっとさみしい感じもありますね。

レモンとローズマリーは、香りの組み合わせとしても悪くないため、ぜひ日常的に香りを楽しんで、健康維持に役立ててほしいと思います。

レモンとローズマリーのブレンドの割合(ブレンド比)は?

認知機能の実験では、ローズマリー・カンファー2に対してレモン1の割合でブレンドした精油を朝(9-11時)に使用し、ラベンダー2に対してスイートオレンジ1の割合でブレンドした精油を夜(19時半-21時)に使用していました。
朝にローズマリー&レモンで嗅覚を刺激すると交感神経系が優位に働き、夜にラベンダー&オレンジで嗅覚を刺激すると副交感神経系が優位に働く、との意図です。

参考文献:
Effect of aromatherapy on patients with Alzheimer’s disease(2009)

光毒性に注意してください!

レモンには「光毒性」(ひかりどくせい)があるため、マッサージに利用する際には注意が必要です。

光毒性のある精油を使ってマッサージをした後、直射日光や紫外線にさらされると、シミなどを発生する可能性があります。マッサージに使用した後数時間は、直射日光の下を歩いたり、日焼けマシーンなどを使うのは避けてください。マッサージに使用する場合は、夜や就寝前に行うと良いでしょう。

皮膚に対する刺激もありますので、お肌の敏感な方は使用量に注意してください。

アロマセラピストコラム(体験談やおすすめの楽しみ方)

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フレッシュながら繊細で、シャープなみずみずしさを持ち合わせているレモン。

使い方は簡単です。難しいことを考えなくても、毎日のお仕事などで疲れたときにお部屋に香りをひろげるだけで、仕事とプライベートの区別がしっかりとつけられるようになると思います。

特に、お仕事でストレスをためやすい人、家に職場でのことを持ち込んでしまう人などは、ぜひレモンで気持ちを切り替えて、リフレッシュしてみてくださいね。

もし余裕があれば、トリートメントで使ってみるのもいいのではないでしょうか。敏感肌を刺激してしまうことがあるので、キャリアオイルで薄めに(0.5%~1%程度に)希釈することをおすすめしますが、私はレモンとラベンダーのブレンドオイルでよく足裏マッサージを行います。

レモンのはじけるような香りと、ラベンダーの穏やかな香りを感じるうちに、1日の疲れが忘れられるような気がしますよ!

レモンのおすすめの使い方

エアーフレッシュナー

リフレッシュしたいときに

レモンの精油でエアーフレッシュナーを作り、お部屋にスプレーしてみましょう。少量のエタノール(全体量の10%)に精油を数滴おとし、よくかき混ぜたあと精製水を追加します。よく振って混ぜたら完成です。爽やかなレモンの香りが、一瞬で気持ちを切り替えてくれます。

アロマポットやアロマライト、アロマディフューザーなどの芳香器具を使って、お部屋に香りを広げるのも良いでしょう。ユーカリローズマリージュニパーなどとのブレンドもおすすめです。

集中したいときに

勉強や仕事を早く終わらせなければならないとき、集中力を高める必要があるときも、レモンの香りが役に立ちます。陶器のアロマストーン(アロマプレート)にレモンの精油を数滴たらしてデスクの上やパソコン周りにおきます。ローズマリーペパーミントの精油をブレンドしても良いでしょう。アロマライトなどの専用の芳香器具も役に立ちます。

レモンと相性の良い精油

エッセンシャルオイル

ベンゾインイランイランカモミールサンダルウッドジュニパー、ジンジャー、フランキンセンスネロリローズ、フェンネル、ユーカリラベンダー

いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

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