マージョラムの効能を徹底解説!冷え性や頭痛、関節痛を和らげる癒しの精油

マージョラム精油
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スイートマージョラムは・・・難しい香りね。スパイシーなハーブの香り?

そうですね。ちょっと温かみを感じるのが特徴でしょうか。「温かさ」というのは、まさにこのハーブのキーワードですね

冷えなんかにもいいのよね。マッサージに良さそう

はい。筋肉痛にも良いですし、リラックス効果もとても高いです。以下で詳しくみていきましょう

目次

マージョラムってどんな精油?

マージョラム

どんな香り?

温かみのある、ややスパイシーで染みとおるような香り

どんな植物?

料理でもおなじみのスイートマージョラムは、地中海地方の多年草で50センチほどの草丈に成長します。卵型の小さな葉をつけ、初夏には先端に白やピンクの花をたくさん咲かせます。フランスやモロッコ、エジプト、チュニジアなど、温暖な地中海沿岸でひろく栽培されます。

エピソードや歴史、豆知識など

古代ギリシャの時代からよく知られたハーブで、病気の際にはよくこのマージョラムが薬草として使われました。中世ヨーロッパでは魔除けのちからがあると考えられ、新郎新婦の幸福を祈って贈られたり、亡くなった人の魂をなぐさめるために墓地に植えられたりもしました。ヨーロッパでは古くから生活に深く根付いていた植物と言えます。

ギリシャ語でこの植物を「オロスガノス」と言いますが、これは「山の喜び」という意味です。

マージョラム精油のプロフィール

マージョラム

エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)

英名スイートマージョラム
和名マヨラナ
学名Origanum majorana
科名シソ科
抽出部位
抽出方法水蒸気蒸留法
主な産地モロッコ、エジプト、チュニジア、コモロ
主な成分β-フェランドレン(20.1%)、γ-テルピネン(13.4%)、2-ボルネン(12.34%)、サビネンハイドレート(11.78%)、テルピネン-4-オール(7.58%)、ツジェン(6.91%)など
主な効能、効果鎮静、鎮痛、鎮痙、去痰、血圧降下、抗菌、神経強壮、うっ滞除去、自律神経調整
香りの系統ハーブ系
香りのノートミドルノート

マージョラム精油の主な成分と作用

スイートマージョラム精油の成分分析表
データ引用元:
Comparative volatiles profiling of two marjoram products via GC-MS analysis in relation to the antioxidant and antibacterial effects

β-フェランドレン

β-フェランドレンは、スイートマージョラムの香りに温かみを与える成分です。この成分は心と体を穏やかにリフレッシュさせる効果があり、気分転換や集中力を取り戻したいときに役立ちます。また、抗菌や抗炎症の作用もあるため、肌を健やかに保つためのサポートをしてくれます。

γ-テルピネン

γ-テルピネンは、抗酸化作用に優れ、酸化ストレスから細胞を守る働きがあります。この成分は体の防御機能を強化するとともに、心を穏やかに整えてくれます。爽やかな香りが特徴で、気分をスッキリさせたいときにピッタリです。

2-ボルネン

2-ボルネンは体を内側から温める働きがあり、冷えによる不調の改善や疲労回復に役立ちます。血行を促進する作用があるため、体をリフレッシュしたいときや、活力を取り戻したいときに適しています。さっぱりとした香りで、気分を軽やかにしてくれるでしょう。

サビネンハイドレート

サビネンハイドレートには、炎症を抑える効果や、体内の酸化を防ぐ働きが期待されています。この成分は、筋肉や関節の不調を和らげるとともに、お肌を健康に保つ作用も持っています。

テルピネン-4-オール

テルピネン-4-オールは、感染予防や殺菌効果に優れた成分として知られています。心に対しては、緊張を和らげてリラックスした気持ちを呼び起こしてくれます。マイルドで落ち着いた香りがストレスを軽減し、心地よいひとときを演出してくれます。

ツジェン

ツジェンは抗菌作用と防腐作用を持つ成分で、清潔さを保つために役立ちます。この成分にはリフレッシュ効果も期待されており、疲れた心と体を軽やかにしてくれます。香りはややシャープで、集中力を高めたいときや気持ちを引き締めたい場面で役立ってくれます。

マージョラムの効能や効果

マージョラム精油

こころに対する効能

鎮静作用

  • 不安やストレスを和らげ、心を落ち着ける
  • 悲しみや孤独に寄り添い、前を向く力を与える

からだに対する効能

緩下作用、強心作用、強壮作用、去痰作用、駆風作用、血圧降下作用、健康回復作用、抗神経障害作用、消化促進作用、頭脳明晰化作用、制婬作用、鎮痙作用、鎮痛作用、通経作用

  • ストレスを原因とする頭痛や片頭痛をやわらげ、不眠を改善する
  • 血流を促進し、筋肉痛やリウマチ、関節痛の痛みをやわらげる
  • 消化不良や胃痙攣、便秘など、消化器系の不調を改善する
  • かぜ、気管支炎、ぜんそくなどの症状を改善する
  • ホルモンバランスを整え、月経の周期を規則的にする

肌に対する効能

消毒作用、癒傷作用

  • にきびや吹き出物などの肌トラブルを改善する

専門家からのアドバイス(注意点なども)

マージョラムのハーブ

元AEAJアロマテラピーインストラクターで、20年以上アロマ業界にいた私から一言

温かさを与えてくれるマージョラムは、どちらかと言うと冬場に活躍する精油かもしれません。特に寒い日のお風呂にはもってこいの精油の1つです。ぬるめのお風呂にマージョラムを入れ、ゆっくりと温まってから眠ると、翌朝、体がスッキリして元気がわいてくるような充実感を味わえると思います。

冷えに悩んでいる方も、入浴後にマージョラムを使ったマッサージを行えば、翌日はだいぶ違いを実感できるのではないかと思います。

スパイシーなハーブの香りが苦手という方は、同じようにリラックス作用のあるラベンダーカモミールなど、他の香りと組み合わせて使ってみてください。

リラックスさせる力が強いため、長時間使うと眠気を引き起こす場合があります。運転中などは避けたほうが良いでしょう。また、通経作用があるため、妊娠中の方はマッサージやアロマバスによる使用は控えてください。

アロマセラピストコラム(体験談やおすすめの楽しみ方)

アロマセラピストの知人に、体験談やおすすめの楽しみ方、レシピなどを聞きました

はじめてこの香りを体験する人は不思議そうな顔をなさることが多いのですが、スパイシーなハーブ調の香りでそれほどクセがないので、意外と使いやすいのではないかと思います。

ゆったりとした時間の流れを感じさせてくれる懐の深い香りですので、ちょっとイライラしがちなときや、なかなか寝付けないとき、不安やストレスでいっぱいなときなどにこの香りを使うと、自分本来の落ち着いた状態に引き戻してもらうことができます。

私がこの精油を使うのは、寝つきの悪いとき。ベッドに入る前にぬるめのお風呂に精油を数滴入れてのんびりつかったり、洗面器のお湯に1滴マージョラムを落として手浴。それが面倒なときは、ティッシュに1滴落として枕元におくのも良い方法です。

でも、この精油を使って一番安らげる方法は、やはりトリートメントではないでしょうか。トリートメントといっても、そんなに大げさなものでなくて大丈夫。キャリアオイルに精油を数滴落としたものを、自分が気持ちいいと思えるところにマッサージするだけです。

マージョラムはおおらかな安らぎあふれる気分にさせてくれる精油なので、アロマの楽しみにハマった人は、ぜひこの精油で香りと手のぬくもりを楽しんでみてはいかがでしょうか?

マージョラムのおすすめの使い方

心に余裕を持ちたいとき

不安な気持ちにおそわれたとき、ストレスで心にゆとりがないときなどは、お部屋にマージョラムの香りを広げてみましょう。アロマポットやアロマライトなどの芳香器具を使って、お部屋や寝室に香りを広げます。同じような働きを持つラベンダーカモミールなどをブレンドしても良いでしょう。

冷えが気になるときに

冷えが気になる季節は、マージョラムの精油を使って足湯をしてみましょう。洗面器やたらいなどに熱めのお湯を張り、マージョラムの精油を1、2滴垂らします。しばらく足をつけていると、足だけでなく体全体が温まってきて、汗がにじみ出てきます。マージョラムを使って半身浴・全身浴をするのも良いでしょう。ぬるめのお湯にしっかりとつかって体全体を温めてください。

ぐっすり眠りたい夜に

ティッシュペーパーにマージョラムとラベンダーの精油を1、2滴ずつ落とし、枕元に置きます。忘れた頃にふわっと香る程度がちょうどいい量です。アロマライトなどで寝室に香りを広げるのも良いでしょう。オレンジベルガモットとのブレンドもおすすめです。

マージョラムと相性の良い精油

エッセンシャルオイル

イランイランスイートオレンジカモミールサイプレス、シダーウッド、ベルガモット、マンダリン、ラベンダーローズウッドローズマリー

いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

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