ネロリ精油の効能、効果は? どんな香り?

ネロリ精油
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ネロリはビターオレンジの花から得られる精油。美しいフローラルの香りです。17世紀からオーデコロンの成分として人気を博しました。すぐれたリラックス特性をもち、特に寝付きの悪い方や不眠症などに効果を発揮します。皮膚細胞の成長を促す作用があり、スキンケアにも人気があります。採油量がきわめて低い、非常に高価な精油のひとつです。

以下で詳しく見ていきましょう。

目次

ネロリ精油のプロフィール

ネロリ

エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)

英名ビターオレンジ
和名ダイダイ
学名Citrus aurantium
科名ミカン科
抽出部位
抽出方法水蒸気蒸留法
主な産地フランス、モロッコ、チュニジア、イタリア
主な成分リナロール、リモネン、β-ピネン、t-β-オシメン、酢酸リナリル、α-テルピネオール、ファルネソール、酢酸ゲラニル、t-ネロリドール、酢酸ネリル、α-ピネン、インドールなど
主な効能、効果強心、強壮、抗うつ、催淫、鎮痙、鎮静、細胞促進、皮膚軟化、消臭、殺菌
香りの系統フローラル系
香りのノートミドルノート

ネロリってどんな精油?

ネロリ

どんな香り?

優雅なフローラルの香り

どんな植物?

ネロリはビターオレンジの花から抽出される精油。ビターオレンジはインドのアッサム地方などのアジア南東部が原産で、春から初夏にかけて香りの良い白い花をつけます。フランスやモロッコ、チュニジア、イタリアなどで主に生産されています。

ビターオレンジの花は、長いあいだ「純潔」を象徴するものとされてきました。結婚式の際の、髪飾りに使われてきたのもそんな意味があるためです。

エピソードや歴史、豆知識など

ネロリの名は、 17世紀末、イタリアのネロラ公妃マリー・アンヌがこの花からとれた精油で革手袋に香りをつけたことに由来しています。その香りは社交界でも大変話題になり、彼女の名にちなんでネロリと呼ばれるようになったそうです。美しいネロリの香りは、古くから化粧品やオーデコロンの成分として用いられてきました。コルセットの紐をきつく締めた貴婦人たちが、気分を和らげるためにこの香りをよく嗅いでいました。

ビターオレンジの花には少量の油分しか含まれていないため、この精油を抽出するためには大量の花が必要になります。そのためネロリはとても貴重で、アロマテラピーの中でも最も高価な精油の1つです。

ネロリの精油を抽出する際に同時にとれる蒸留水はオレンジフラワーウォーター(ネロリウォーター)といわれ、化粧水やオーデコロンの成分などにも使用されます。

ネロリの効能や効果

ストレスに、リラックスに、不眠症に

ネロリの美しいフローラルの香りは、心を癒す香りとして大変人気があります。不安や緊張をほぐして気持ちを落ち着けるとともに、ストレスで疲れた心をやさしくいたわってくれます。心がざわざわしているときや、ショックを受けたときなどにも、この精油の香りが役立ってくれます。寝付きの悪い夜などにもうってつけの香りです。

お肌の乾燥に、スキンケアに

ネロリはスキンケアにも大変人気のある精油です。ネロリには皮膚細胞の成長を促進する働きがあり、新陳代謝を助け、肌の弾力性を改善してくれます。お肌の乾燥が気になる方やお肌にハリがなくなってきたと感じる方は、この精油を使ってマッサージをしてみましょう。

ワンポイントアドバイス

ネロリ

リラックスやスキンケアの点でも大変ありがたみのあるネロリですが、非常に高価でなかなか手が出せないというのが悩ましいところです。2~3mlという少ない量で8,000円を超えてしまうメーカーも多くあります。最近はホホバオイルで希釈した「3%希釈バージョン」などもありますので、まずはそういったもので香りを試してみるのも良いでしょう 。3%といえども香りはしっかりと感じられます。

リラックスの精油として有名なネロリは、一方で、ロマンティックな気分にさせてくれる香りでもあります。イランイランの香りが苦手な方は、ネロリの優雅で美しい香りを試してみるといいかもしれません。

ネロリのおすすめの使い方

ぐっすり眠りたい夜に

お風呂に数滴のネロリを落とし、よくかき混ぜてゆっくりとつかります。首や肩を軽くさすったり、手足を軽く揉んだりするとよいでしょう。オレンジやプチグレン、ラベンダーとのブレンドもオススメです。ティッシュに精油を2、3滴垂らし、枕元に置くのも効果的です。

お肌のお手入れに

洗面器に熱いお湯を張り、ネロリの精油を1滴を落として、立ち上る蒸気を5分ほどお肌に当てます。この際、バスタオルなどで頭の上から覆うと、蒸気が逃げにくくなるため効果的です。

ネロリウォーター(オレンジフラワーウォーター)は化粧水として使用できます。コットンや手で顔にパッティングしましょう。

お肌がカサカサする季節に

冬場などお肌の乾燥が気になる季節には、ネロリを使ったマッサージがおすすめです。ホホバオイルなどのキャリアオイルにネロリ精油きをブレンドし、やさしくマッサージしてみましょう。ラベンダーフランキンセンスなどをブレンドしても良いでしょう。

ネロリと相性の良い精油

エッセンシャルオイル

ベンゾインイランイランスイートオレンジサンダルウッドジャスミンゼラニウムローズ、パルマローザ、プチグレン、ベルガモット、ライム、ラベンダーローズマリー

いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

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