サンダルウッドの効能を徹底解説!日常に瞑想のような静けさをもたらす神秘的な香り

アロマオイル サンダルウッド
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サンダルウッドは・・・ウッディーで、とてもディープな香りね。深呼吸したくなる感じ

そうですね。昔から寺院や宗教的な儀式などで使われてきました

確かに、目を閉じて、じっと瞑想するのにも良さそうなイメージね

はい。リラクゼーション効果が高いので、安眠にもおすすめです。以下で詳しくみていきましょう

目次

サンダルウッドってどんな精油?

サンダルウッド

どんな香り?

寺院に立ち込める、白檀(びゃくだん)のお香の香り

どんな植物?

サンダルウッドの和名は白檀(びゃくだん)。お香としても有名で、日本でも古くから人気の高い香りです。原産地はインドで、標高600メートルから1,000メートルの乾燥地で育ちます。自分の根を他の木の根に差し入れて養分をとるという半寄生性の常緑樹で、高さは9メートルくらいにまで成長します。

精油は樹齢60年以上の成熟した木の心材から得られます。インドのマイソール産が有名ですが、この木は絶滅危惧種に指定されており、今では手に入れることが困難になっています。最近はインド産によく似た、オーストラリア産のサンダルウッドが代替品として利用されるようになってきました。

エピソードや歴史、豆知識など

深みのあるサンダルウッドの香りは、古来から瞑想や宗教儀式に用いられてきました。特にインドや中国におけるサンダルウッドの人気は、今に至るまでほとんど衰えを見せていません。この香りは死者の魂を自由にする力があると考えられ、葬儀の際にもよく利用されてきました。日本のお寺でも、薫香としてよく利用されています。

サンダルウッド精油のプロフィール

サンダルウッド

エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)

英名サンダルウッド
和名白檀(ビャクダン)
学名Santalum album
科名ビャクダン科
抽出部位心材
抽出方法水蒸気蒸留法
主な産地インド、スリランカ、マレーシア、インドネシア、オーストラリア
主な成分(Z)-α-サンタロール(49.3%)、(Z)-β-サンタロール(20.95%)、(E)-α-ベルガモトール(4.95%)、epi-β-サンタロール(4.5%)、(E)-β-サンタロール(2.2%)ほか
主な効能、効果鎮静、抗感染、抗炎症、利尿、去痰、強心、うっ血・うっ滞除去、催淫
香りの系統オリエンタル系
香りのノートベースノート

サンダルウッド精油の主な成分と作用

サンダルウッド精油の成分分析表

(Z)-α-サンタロール

(Z)-α-サンタロールは、サンダルウッドの香りを特徴づける成分で、心を落ち着かせる働きがあります。気持ちを穏やかにして、不安やストレスをやわらげる効果があるため、リラックスしたいときにピッタリです。抗炎症や抗菌作用もあり、肌を健やかに保つのにも役立ちます。深く穏やかな香りが長く続くので、瞑想や寝る前のリラックスタイムに使うと、心地よい安らぎを感じられるでしょう。

(Z)-β-サンタロール

(Z)-β-サンタロールには、緊張した心をふわっと和らげる力があります。α-サンタロールと同じようにリラックス効果が高く、心が落ち着かないときにそっと寄り添ってくれる存在です。また、肌の老化を防ぐ抗酸化作用があり、ハリや潤いを保つサポートもしてくれます。香りは優しくやわらかで、疲れた心をほぐし、すっきりと前向きな気分に導いてくれます。

(E)-α-ベルガモトール

(E)-α-ベルガモトールは、心を明るく軽やかな気持ちにさせてくれる成分です。気分が沈みがちなときに前向きなエネルギーを与えてくれます。ほんのりと柑橘を思わせる爽やかな香りが加わることで、サンダルウッドの香りに軽さと華やかさが生まれます。抗菌や消炎作用も期待でき、肌を清潔に保ってくれます。

epi-β-サンタロール

epi-β-サンタロールは肌になじみやすく、乾燥や肌荒れをしっかりとケアしてくれる成分です。炎症を鎮める作用があり、敏感な肌をやさしく包み込みます。ストレスで肌が荒れやすいときにも頼りになる成分です。重厚感のある香りが特徴で、深いリラクゼーションを得たいときに心強い味方になります。温かみのある香りが、心をふんわりとほどいてくれるでしょう。

(E)-β-サンタロール

(E)-β-サンタロールは、心と体を整えてくれる成分です。香りはやさしく穏やかで、気持ちを落ち着かせるのに役立ちます。抗菌や抗炎症作用もあるため、肌トラブルのケアにも効果的です。イライラを鎮め、ストレスが溜まったときや眠れない夜にも寄り添ってくれます。

サンダルウッドの効能や効果

サンダルウッド精油

こころに対する効能

鎮静作用

  • 不安や緊張を和らげ、リラックスさせる
  • 頭にとりついて離れない想念をとりのぞき、心に平和と安定をもたらす

からだに対する効能

強壮作用、去痰作用、駆風作用、催淫作用、消炎作用、消毒作用、鎮痙作用、利尿作用

  • 性欲を高め、インポテンツを改善する
  • 膀胱、尿路系の不調を改善する
  • 胸部の炎症や感染症、のどの不調、せき、たんを改善する

肌に対する効能

消炎作用、消毒作用、皮膚軟化作用

  • 特に乾燥肌、老化肌に有効
  • 皮膚に潤いを与え、柔らかくする
  • かゆみや炎症、にきびを改善する

専門家からのアドバイス(注意点なども)

サンダルウッド

元AEAJアロマテラピーインストラクターで、20年以上アロマ業界にいた私から一言

サンダルウッドは日本人にもなじみの深い香りで、どこか懐かしさを感じさせます。持続時間の長い香りなので、衣類につけると洗った後でも匂いがなかなか抜けないことがあります。

ディープで濃厚な香りのため、時間のあるときにお部屋などのくつろげる場所でゆったりと味わいたい香りです。一人でじっと考え事をしたいときなどにもおすすめします。

うつうつとしした気分が強いときには、サンダルウッドのディープな香りが逆に気分を滅入らせてしまうかもしれません。そのようなときは他のリラックス精油を使うか、あるいは柑橘系などの気持ちを明るく高揚させる精油を使うと良いでしょう。

サンダルウッドは希少な精油のため、非常に高価なのがつらいところですね。

インドのマイソール産が最上級ですが、オーストラリア産のものは比較的安くて入手しやすいので、まずはオーストラリア産のサンダルウッドを試してみてはいかがでしょうか。オーストラリア産のサンダルウッドは、インド産のサンダルウッドよりも香りが少し軽めで、くっきりとした印象があります。

アロマセラピストコラム(体験談やおすすめの楽しみ方)

アロマセラピストの知人に、体験談やおすすめの楽しみ方、レシピなどを聞きました

初めてサンダルウッドを手にする人は、よくこの香りをなつかしい香りと表現します。子供のころによく行ったおばあちゃんの家の香りなどとして、記憶の中にインプットされているのでしょうね。

粘度の高い精油なので、はじめて使用する人はなかなか遮光ビンから出てこなくて苛立つ人も少なくないのですが、そこはじっとガマンです。

地に足の着いた、深みのあるサンダルウッドの香りは、人の心を落ち着かせ、物事を直視する勇気と前進する強さを与えてくれます。とても深いリラクゼーションへとみちびいてくれる精油なので、目をつぶって何も考えずリラックスしたいときに使うといいですね。

私も室内でストレッチやヨガ、ピラティスをするときにアロマポットに落としたり、ティッシュに染み込ませて使用するのですが、雑念を取り払って集中するのにとても役に立っています。

私はトリートメントでサンダルウッドを使用する場合は、ブレンドせずに単体で使うことが多いです。よりリラックスしたいときには、ラベンダーローズウッドマージョラムといった香りとのブレンドも良いですね。サンダルウッドは自分以外の香りを引き立たせるのがとても上手な精油。他の精油とあわせることで、さまざまな表情を見せてくれます。スキンケアにも人気が高いですよ。

サンダルウッドのおすすめの使い方

サンダルウッド

気持ちを落ち着けたいとき

考えがまとまらないときや、色々なことを考えすぎて呼吸が浅くなってしまうようなときは、サンダルウッドの香りで気持ちを落ち着けましょう。アロマポットやアロマライトなどの芳香器具に、サンダルウッド精油を2、3滴落とし、お部屋に香りを広げます。深みのある香りが、心を落ち着けてくれます。出先などの場合はティッシュにサンダルウッド精油を1滴落とし、香りを吸い込みます。

お肌のスキンケアに

ホホバオイルやスイートアーモンドオイルなどのキャリアオイルにサンダルウッド精油を1滴ブレンドし、マッサージオイルを作ります。カサカサしたお肌やトラブルエリアにすり込むようにマッサージしましょう。ミツロウやスイートアーモンドオイルなどを使って、手作りクリームを作るのも良いでしょう。ベンゾインフランキンセンスをブレンドするのもおすすめです。

サンダルウッドと相性の良い精油

エッセンシャルオイル

ベンゾインイランイランサイプレスジャスミンゼラニウムフランキンセンスネロリ、バジル、ローズ、パルマローザ、ベチバーラベンダーレモン


いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

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