ペパーミント精油の効能、効果は? どんな香り?

ペパーミント精油
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ペパーミントはヨーロッパ原産のハーブ。古代ギリシャ、ローマ時代から、食料や香料として利用されてきました。きわめて繁殖力が高く、他の植物を駆逐するいきおいで繁殖していきます。精油は、スーッと染みとおるようなメントールの香り。冷却する作用と痛みをやわらげる作用にすぐれており、怒りやヒステリーを鎮め、頭痛や歯痛、筋肉痛を緩和します。刺激特性があることから、ショックやめまい、失神などにも有効です。

以下で詳しく見ていきましょう。

目次

ペパーミント精油のプロフィール

ペパーミント

エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)

英名ペパーミント
和名セイヨウハッカ
学名Mentha piperita
科名シソ科
抽出部位
抽出方法水蒸気蒸留法
主な産地アメリカ、フランス、オーストラリア
主な成分l-メントール、l-メントン、メントフラン、1,8-シネオール、酢酸メンチル、ネオメントール、リモネン、イソメントン、β-ピネン、プレゴンなど
主な効能、効果強心、去痰、血管収縮、冷却、解熱、健胃、抗炎症、頭脳明晰化、鎮痙、鎮痛、通経、発汗、収れん、殺菌
香りの系統ハーブ系
香りのノートトップノート

ペパーミントってどんな精油?

ペパーミント

どんな香り?

スーッと染みとおるようなメントールの香り

どんな植物?

ヨーロッパ原産の多年草です。湿り気のある気候条件を好み、80センチくらいの高さにまで成長します。繁殖力は極めて高く、いろいろな種を混ぜて植えるとすぐに交雑種が出来上がるほどです。

ペパーミントはウォーターミントとスペアミントの交雑種で、18世紀にイギリスのミッチャム地方で栽培が始まり、その後世界各地に広まりました。現在の主要な栽培国はアメリカで、アメリカンミントとも呼ばれます。

エピソードや歴史、豆知識など

ペパーミントは古代エジプト人、ギリシャ人、ローマ人にも知られており、当時からすでに食事や香料の成分などに用いられてきました。ギリシャ神話にも、冥界の王ハデスの浮気相手メンテ(メンタ)が奥さんの逆鱗に触れて草に変えられてしまう、という話があります。ちなみに、ペパーミントの学名はMentha Piperita(メンタピペリタ)です。

ペパーミントはガムやキャンディーなどのほか、歯磨き粉などの成分として、幅広く使われています。アロマテラピーでも人気が高く、多くの人に愛される精油のひとつです。

ペパーミントの効能や効果

心と体のクールダウンに

すっきりとした清涼感のあるペパーミントの香りは、心と体をクールダウンするのに最適です。怒ったときやヒステリーを起こしたときなども、この香りがしっかりと現実に引き戻してくれます。乗り物酔いが心配な方や、時差ぼけで苦労するという方は、この精油を上手に使ってみましょう。

安眠のために使う人も

リフレッシュさせる香りとして有名ですが、反対にこの香りでリラックスして寝付きが良くなるという人も多くいます。寝付きの悪い方は、いちど試してみると良いかもしれません。

ワンポイントアドバイス

ペパーミント精油

混雑した場所で人に酔ってしまったり、ドライブ中に気分が悪くなったり。こういう突発的なトラブルのときにも、ペパーミントが役に立ってくれます。ティッシュに1、2滴たらしたり、あるいは直接ビンから香りを嗅ぐだけで、だいぶ気分が和らぎます。1本持っていると、何かのときに役立つかもしれません。

ペパーミントをお風呂で使うときには注意が必要です。ペパーミントは肌への刺激が強いので、アロマバスに使うと皮膚に刺激を与える場合があります。またペパーミントは肌を冷やす作用も高いので、冬場などは寒さを感じる場合もあります。使用する量には十分注意してください。

ペパーミントのおすすめの使い方

落ち着きを取り戻したいときに

試験や仕事のプレゼンの前など、緊張して気が動転しているときや落ち着きを取り戻したいときなどは、アロマポットやアロマライトなどを使ってペパーミントの香りをお部屋に広げてみましょう。高ぶった心を鎮めて、リラックスさせてくれます。

やる気を出したいときに

心が疲れてやる気が出ないとき、無気力な状態が続いているときは、アロマポットやアロマライトなどを使ってペパーミントの香りをお部屋に広げてみましょう。レモンローズマリーなどの精油をブレンドしても良いでしょう。疲れた心に刺激を与え、やる気をサポートしてくれます。

鼻やのどが気になるときに

冬場や花粉の季節など、鼻やのどが気になるときには、ティッシュにペパーミント精油を1、2滴たらし、香りを嗅ぐと良いでしょう。マスクの肌に触れない部分に精油を1滴染み込ませるのも効果的です。

ペパーミントと相性の良い精油

エッセンシャルオイル

ベンゾインサイプレス、シダーウッド、パイン、マージョラム、マンダリン、ラベンダーローズマリー

いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

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