ユーカリ・グロブルスの効能を徹底解説!風邪と花粉の季節に欠かせない精油

ユーカリ・グロブルス精油
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ユーカリといえばコアラを思い出すけど、精油はスッキリして、いい香りね♪

そうですね。風邪や花粉の季節には欠かせない、人気のオイルです

確かに、このスッキリした香りを嗅いでいると、のどや鼻が楽になりそうな気がするわね

はい。特に呼吸器に対して優れた効能がありますね。以下で詳しくみていきましょう

目次

ユーカリ・グロブルスってどんな精油?

ユーカリ・グロブルス

どんな香り?

クリアで鋭い、染みとおるような香り

どんな植物?

コアラの主食としても知られるユーカリは、オーストラリア原産の常緑の高木です。温暖で乾燥した土地に育ち、高さは50 mほどにまで達します。世界で最も高い木の1つで、中には高さが100メートルを超えるものもあります。世界中の温暖な地域に導入されており、ヨーロッパや北アメリカ、アフリカ、アジアの一部などでも見られます。

ユーカリは土地の水はけを良くして湿地を乾燥した土地に変化させるなど、環境を改善しマラリアを予防するのにも役立っています。数多くの種類がありますが、クロブルス種がもっとも一般的です。

エピソードや歴史、豆知識など

Eucalyptusという学名はギリシャ語で「よく覆った」を意味しており、ユーカリが青々と茂っている様子を表しています。オーストラリアの原住民アボリジニはユーカリのことを「キノ」と呼び、傷ついたときにこの葉を薬草として利用してきました。高い抗菌性や殺菌作用が知られており、オーストラリアを探検したヨーロッパ人も、重要な資源として注目していました。
葉に多くの油分を含んでおり、オーストラリアではしばしば山火事の原因になっています。

ユーカリ・グロブルス精油のプロフィール

ユーカリ・グロブルス

エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)

英名ユーカリ・グロブルス
和名ユーカリ・グロブルス
学名Eucalyptus globulus
科名フトモモ科
抽出部位
抽出方法水蒸気蒸留法
主な産地オーストラリア、中国、スペイン、ポルトガル、ブラジル、南アフリカ
主な成分1,8-シネオール(83%)、リモネン(9%)、α-ピネン(4%)、p-シメン(3%)など
主な効能、効果去痰、血糖値低下、解熱、抗ウイルス、鎮痙、鎮痛、鼻粘液排出、利尿、消臭
香りの系統樹木系
香りのノートトップノート

ユーカリ・グロブルス精油の主な成分と作用

ユーカリ・グロブルス精油の成分分析表
データ引用元:
Therapeutic applications of eucalyptus essential oils

1,8-シネオール(83%)

ユーカリ・グロブルスの主要成分である1,8-シネオールは、呼吸器の健康維持に優れた作用を持つことで知られています。特に、鼻づまりやせきを緩和する働きがあり、風邪やインフルエンザの症状軽減に役立ちます。抗菌・抗ウイルス作用があるため、感染予防や空間の浄化にも活用されます。また、清涼感のある香りは、気分をリフレッシュさせる効果もあり、集中力を高めたいときにも適しています。

リモネン(9%)

リモネンは、柑橘系の爽やかな香りが特徴で、心を明るくし気分転換をサポートします。この成分には抗酸化作用や抗炎症作用があり、体内の健康維持に力を発揮します。特に、精神的な緊張をほぐし、ストレスを軽減するリラックス効果が期待できます。

α-ピネン(4%)

α-ピネンは、森林を思わせる爽やかな香りの成分で、気分を落ち着けながら集中力を高める作用があります。抗炎症作用や去痰作用があり、呼吸器のトラブルの緩和に効果的です。また、抗菌作用があるため、空間の清浄や感染予防にも一役買ってくれます。

p-シメン(3%)

p-シメンは、抗炎症作用と抗酸化作用に優れた成分で、身体の酸化ストレスを軽減し、健康維持を助けてくれます。この成分は免疫力をサポートする働きがあり、季節の変わり目などに役立ちます。ユーカリの他の成分と調和しながら、香りに深みを加え、穏やかなリラクゼーション効果を与えてくれます。

ユーカリ・グロブルスの効能や効果

こころに対する効能

刺激作用、冷却作用

  • 頭をクリアにし、集中力を高める
  • イライラやざわついた心を鎮め、クールダウンする

からだに対する効能

去痰作用、駆虫作用、血糖値低下作用、解熱作用、抗ウイルス作用、抗リウマチ作用、殺菌作用、殺虫作用、刺激作用、消炎作用、浄血作用、鎮痙作用、鎮痛作用、デオドラント作用、粘液過多治癒作用、鼻粘液排出作用、利尿作用、冷却作用

  • のどの炎症やせきを鎮め、たんを出しやすくする
  • かぜやアレルギーによる鼻づまりを改善する
  • 体の熱を下げ、片頭痛やリウマチの痛みをやわらげる

肌に対する効能

引赤作用、殺菌作用、消炎作用、消毒作用、瘢痕形成作用、癒傷作用

  • やけどや傷、炎症を改善する

専門家からのアドバイス(注意点なども)

ユーカリ・グロブルス

元AEAJアロマテラピーインストラクターで、20年以上アロマ業界にいた私から一言

スッキリとしたクリアな香りですが、ペパーミントやティートリーよりも親しみやすいのではないでしょうか。とても人気の高い精油のひとつです。

数多くの種類があるユーカリですが、ユーカリ・グロブルスがもっとも一般的です。精油の名称として「ユーカリ」としか記載がない場合は、ほとんどの場合はユーカリ・グロブルスを指しています。

風邪や花粉の季節に活躍する精油で、人によっては決して手放せない精油のひとつです。主成分は1,8-シネオールで、目安としてこの成分が70%以上のものを選ぶと良いでしょう。

ユーカリ・ラディアータ(ラディアタ)は1,8-シネオールの含有量が少なく、香りもユーカリ・グロブルスよりもマイルドです。お子さまのお部屋などで香らせる場合は、刺激の少ないユーカリ・ラディアータのほうをおすすめします。

強い作用をもつ精油ですので、高血圧の方やてんかんをお持ちの方は、できれば使用を控えたほうが無難です。また、皮膚に刺激を与える場合がありますので、マッサージに使用する場合は量に注意してください。

のどの痛みに効くアロマは以下のページでもご紹介していますので、参考にしてください。

アロマセラピストコラム(体験談やおすすめの楽しみ方)

アロマセラピストの知人に、体験談やおすすめの楽しみ方、レシピなどを聞きました

さわやかで、クリアな香りを持つユーカリは、集中したいときやリフレッシュしたいとき、室内の消毒などによく使いますね。ティッシュに1滴落として身近なところへ置いたり、室内にアロマポットで漂わせたり・・・。簡単な方法で気分を一新することができます。

私がよくやるのは自作のルームスプレーをつくって室内にスプレーする方法です。レモンティーツリーローズマリーなどの精油とブレンドしてスプレーを作って、集中したいときに部屋のいたるところにスプレーします。これで空気の色が変わって見えるくらいに雰囲気が変わるので、仕事に集中することができるようになるんですよ!

また、鼻やのどがスッキリするので、冬場や春先の季節などにも、このスプレーを使ったり、芳香浴やトリートメントをして乗り切っています。手放せない精油のひとつです。

ユーカリ・グロブルスのおすすめの使い方

ユーカリ・グロブルス精油

風邪や花粉の季節に

風邪が流行する冬場の季節は、ユーカリが活躍します。お風呂にユーカリ精油を2、3滴落とし、蒸気をたっぷり吸い込んでのどのケアをしつつ、しっかりと湯船につかって体を温めます。ラベンダーティーツリーマージョラムをブレンドしても良いでしょう。風邪を寄せ付けない、健康的な体作りをサポートしてくれます。

ユーカリでエアーフレッシュナーを作って、お部屋にスプレーするのも良い方法です。レモンペパーミントなどをブレンドしても良いでしょう。

鼻やのどが気になるときに

冬場や花粉の季節など、鼻やのどに違和感があるときには、ティッシュにユーカリ精油を1、2滴たらし、香りを嗅ぐと良いでしょう。マスクの肌に触れない部分に精油を1滴染み込ませるのも効果的です。寝るときにこのマスクをしたまま寝るのも良い方法です。

ユーカリ・グロブルスと相性の良い精油

エッセンシャルオイル

ベンゾインジュニパー、パイン、メリッサ、ラベンダーレモンレモングラス

いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

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