ユーカリ・ラディアータの効能を徹底解説!お子様にも優しいマイルドなユーカリの秘密

ユーカリ・ラディアータ精油
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ユーカリ・ラディアータも、スッキリしていい香りね

そうですね。ユーカリ・グロブルスよりも、少しマイルドな香りです

効能に違いはあるの?

ユーカリ・グロブルスと同じように、呼吸器にとても良い効能があります。以下で詳しく見ていきましょう

目次

ユーカリ・ラディアータ(ラディアタ)ってどんな精油?

ユーカリ・ラディアータ

どんな香り?

クリアで鋭いが、ユーカリ・グロブルスよりもややマイルドな香り

どんな植物?

ユーカリ・ラディアータはオーストラリア原産の常緑樹で、たくさんの種類のあるユーカリ属の植物のひとつ。樹高は30メートルを超える高さにまで達し、香りのある細長い葉を多数つけます。現在はヨーロッパやアメリカ、アフリカ、アジアなど、世界中の温暖な地域にひろがっています。

1,8-シネオールの含有量が少なく(60-70%)、ユーカリ・グロブルスよりもマイルドな印象です。他のユーカリと同じように、葉を水蒸気蒸留することによって精油を抽出します。

エピソードや歴史、豆知識など

オーストラリアの乾燥した土地で生き延びるため、ユーカリは他の植物にはまねのできない独自の進化をとげました。葉っぱに揮発性の高い油分をつくりだして山火事の拡大を促し、木が炎に包まれても葉と樹皮だけを燃やして落として、本体は生き延びる戦略をとり、さらに実や種子は熱に強く、山火事で他の植物が死滅したあとでも元気に発芽することができます。こうして、オーストラリアの森林の約75%がユーカリによって占められることになりました。

オーストラリアの先住民アボリジニは、このユーカリの葉の殺菌作用に早くから気付いており、傷の手当てなどに利用してきました。ユーカリは、コアラの主食としても知られています。

ちなみに、ユーカリには700もの種類がありますが、コアラが食べるのは、その内の35-120種類だそうです。

ユーカリ・ラディアータ(ラディアタ)精油のプロフィール

ユーカリ

エッセンシャルオイルデータ(学名、成分など)

英名ユーカリ・ラディアータ(ラディアタ/ラジアタ)
和名ユーカリ・ラディアータ
学名Eucalyptus radiata
科名フトモモ科
抽出部位
抽出方法水蒸気蒸留法
主な産地オーストラリア、中国、南アフリカ
主な成分1,8-シネオール(68.36%)、α-テルピネオール(12.44%)、リモネン(7.32%)など
主な効能、効果去痰、抗ウイルス、鎮痙、鎮痛、鼻粘液排出、利尿、消臭
香りの系統樹木系
香りのノートトップノート

ユーカリ・ラディアータ精油の主な成分と作用

ユーカリ・ラディアータ精油の成分分析表
データ引用元:
Therapeutic applications of eucalyptus essential oils

1,8-シネオール(68.36%)

ユーカリ・ラディアータ精油の主要成分である1,8-シネオールは、優れた抗菌・抗ウイルス作用を持っています。この成分は呼吸器系をサポートし、鼻詰まりやのどの違和感を軽減する効果があります。また、気道を広げる働きがあるため、風邪やインフルエンザの症状の緩和に役立ちます。さらに、爽やかな清涼感が頭をすっきりさせ、集中力を高めてくれます。

α-テルピネオール(12.44%)

α-テルピネオールは、ユーカリ・ラディアータ精油に含まれる成分の中でも特にリラックス効果に優れています。抗炎症や鎮静作用を持ち、日常のストレスや緊張をほぐすのに効果的です。心を落ち着けるだけでなく、安らぎを与えてくれるため、夜のリラックスタイムに最適です。

リモネン(7.32%)

リモネンは、柑橘系のフレッシュな香りが特徴で、気持ちを明るく前向きにしてくれる成分です。消化を助ける働きや抗菌作用を持ち、胃腸の調子を整える効果が期待できます。また、血行を促進することで体内の老廃物の排出をサポートし、デトックスにも役立ちます。爽やかな香りが活力を与えてくれるため、一日の始まりに元気をチャージするのにぴったりです。

ユーカリ・ラディアータの効能や効果

せきがつらい女性

こころに対する効能

刺激作用、鎮静作用

  • 頭をクリアにし、集中力を高める
  • イライラやざわついた心を鎮め、クールダウンする

からだに対する効能

去痰作用、駆虫作用、血糖値低下作用、解熱作用、抗ウイルス作用、抗リウマチ作用、殺菌作用、殺虫作用、刺激作用、消炎作用、浄血作用、鎮痙作用、鎮痛作用、食欲促進作用、粘液過多治癒作用、鼻粘液排出作用、利尿作用、冷却作用

  • のどの炎症やせきを鎮め、たんを出しやすくする
  • かぜやアレルギーによる鼻づまりを改善する
  • 体の熱を下げ、片頭痛やリウマチの痛みをやわらげる

肌に対する効能

引赤作用、殺菌作用、消炎作用、消毒作用、瘢痕形成作用、癒傷作用

  • やけどや傷、炎症を改善する

専門家からのアドバイス(注意点なども)

ユーカリ・ラディアータ

元AEAJアロマテラピーインストラクターで、20年以上アロマ業界にいた私から一言

ユーカリ・ラディアータはユーカリ・グロブルスよりも1,8-シネオールの含有量が少なく、刺激の少ない精油です。香りもよりマイルドで、透明感を感じさせてくれます。

お子様の風邪、のどの痛みや鼻詰まり、せき、喘息、花粉症には、グロブルスよりもラディアータのほうがおすすめできます。もちろん、大人の方も、ユーカリ・グロブルスに鋭さや刺激を感じる方は、ぜひユーカリ・ラディアータを使ってみてください。

お肌への刺激はありますので、マッサージに利用される場合は、量を少なくするなど、気をつけるようにしてください。

また、マイルドとはいえ刺激のある精油ですので、高血圧の方やてんかんをお持ちの方は、使用を控えたほうが無難です。

アロマセラピストコラム(体験談やおすすめの楽しみ方)

アロマセラピストの知人に、体験談やおすすめの楽しみ方、レシピなどを聞きました

数あるユーカリの中でも、とても軽やかで繊細な鋭さとしなやかさをもったラディアータは、トリートメント、入浴、芳香浴といった、どんな方法でも楽しめる、使い勝手のいい精油です。

アロマをはじめたばかりのころや、あまり精油の違いに興味のないうちは、とにかく自分で香りを嗅いでみて、気持ちいいと感じる香りを使うのが1番。自分のこころと体が必要とする香りは、なぜか甘く感じられたり、とても気持ちいいものなんですよね。

私がユーカリ・ラディアータを心地よく感じるのは、何かに集中しているときや、気持ちが落ち着いていていろんな物事を考えられる精神状態のときですね。ルームフレグランスをお部屋にスプレーすると、すがすがしい気分が、もっと楽しく、うきうきした気分になります。

それから、ほこりっぽいところから帰宅した後や、鼻やのどに違和感を感じるときなどにも、やはりラディアータを使ってリフレッシュしたりします。外出時のマスクに1滴落とすのもOKです。

清涼感のある精油なので、トリートメントに使用した後のすっきり感もたまらない魅力の一つですよ。疲れたときなどにも試してみてくださいね。

ユーカリ・ラディアータのおすすめの使い方

ユーカリ・グロブルス精油

風邪やインフルエンザに

お子様やご家族が、風邪やインフルエンザで寝込んでしまったときなどは、症状を少しでも改善させるため、ユーカリ・ラディアータをうまく活用してみましょう。熱いお湯を半分ほど入れた洗面器にユーカリ・ラディアータの精油を4~5滴落とします。お湯の力ですぐに香りが立ち上がり、のどや鼻の不調を和らげ、寝付きを良くしてくれます。ラディアータの殺菌、抗ウイルス作用で、お部屋の浄化にもなります。

鼻やのどの不快感に

風邪でのどがつらいとき、花粉症で鼻がムズムズするときなどは、マグカップに熱いお湯に入れてユーカリ・ラディアータ精油を1、2滴たらし、香りを嗅いでみましょう。スッキリとしたユーカリの香りが、のどや鼻の不快感を軽減してくれます。ティッシュに2~3滴染み込ませて、枕元に置くのも良いでしょう。

ユーカリ・ラディアータと相性の良い精油

エッセンシャルオイル

ベンゾインジュニパー、パイン、メリッサ、ラベンダーレモンレモングラス

いかがでしたでしょうか?
毎日の健康に、そして美容に、アロマテラピーをぜひ活用してください!

著者プロフィール
元AEAJアロマテラピーインストラクター。エッセンシャルオイルの貿易実務に20年以上たずさわってきました。海外のアロマの文献などもチェックしています。

参考文献:
「アロマテラピーのための84の精油」ワンダ・セラー著 フレグランスジャーナル社
「精油の安全性ガイド(上巻、下巻)」ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー事典」パトリシア・デービス著 フレグランスジャーナル社
「エッセンシャルオイル総覧2007」三上杏平著 フレグランスジャーナル社
「アロマテラピー検定テキスト(1級、2級)」鳥居鎮夫監修 社団法人日本アロマ環境協会
「アロマテラピーの事典」林真一郎著 東京堂出版
「キャリアオイル事典」レン・プライス著 東京堂出版
「アロマテラピー図鑑」佐々木薫監修 主婦の友社
「女性によく効くアロマセラピー」鮫島浩二著 主婦の友社
「アロマテラピーの事典」篠原直子著 成美堂出版
「はじめてのアロマテラピー」佐々木薫監修 池田書店
「はじめる、楽しむ アロマテラピー」石原裕子監修 永岡書店
「アロマテラピーバイブル」塩屋紹子監修 成美堂出版

アロマテラピーは、病気の治療を目的とした医療行為ではありません。また、当サイトの情報は、精油の医学的な効能、効果を保証するものでもありません。精油を使用する際には、製品についての注意事項をよく読み、自己責任の下、正しくお使い下さい。妊娠中の方、病気のある方、健康状態のすぐれない方は、必ず事前に医師にご相談下さい。 なお、一般的な呼称に合わせて、エッセンシャルオイル(精油)をアロマオイルと表記する場合もあります。

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